Tere!皆様こんにちは。
皆様は最後に海外旅行に行かれたのはいつごろでしょうか?
旅の思い出は、何度でも楽しめるので良いですよね。
私はアラブとエストニアが好きで、両者には近未来的な雰囲気の共通点があると感じています。
極寒と酷暑どちらかをとるとしたら、酷暑を選ぶかもしれないぐらい寒さには弱いですが、エストニアの冬も大好きです。
エストニアのサウナと自然の中でデトックスしたい!ライターのMayaです。
今回は【ドバイ万博のエストニア・パビリオンレポート】をお送りいたします。
ドバイ万博のエストニア・パビリオンの記事を通じて、皆様をデジタル国家の旅に導きます。
ドバイ国際博覧会とは
ドバイ国際博覧会(Expo 2020 Dubai)は、2021年10月1日から2022年3月31日の期間、アラブ首長国連邦ドバイで開催されている、中東・アフリカでの開催は初となった国際博覧会です。
当初の開催期間は、2020年10月20日から2021年4月10日までが予定されていましたが、コロナウイルス感染症の世界的流行に伴い、約1年の開催延期となり、2021年10月1日に開催されました。
今回の万博のテーマは、「心を繋いで、未来を創る」です。
ドバイは、美しいビーチと印象的な高層建築物や、受賞歴のあるウォーターパーク、食欲をそそる多国籍な料理で有名で、ドバイ万博会場から、世界第2の面積を誇る人工のマリーナ・ドバイマリーナまで、わずか20分の場所に位置しています。
参加192ヶ国の革新、アイデア、文化、伝統を体験する機会はすべて、人類にとって、より良い明日を築くことにつながります。
統合された多目的コミュニティとして、接続、作成、革新を行うエコシステムであるというExpoの創設ビジョンを継続して実現し、万博が2022年3月末に閉会した後も、この持続可能なスマートシティは長く存続します。
LEEDゴールドおよびプラチナ認定の建物を含む万博で構築された構造の少なくとも80%が再利用される予定です。
エキスポ2020
エキスポ2020(ドバイ万博)は、200ヵ国以上の国と数百万人を超える来場者が史上最大で最も多様な万博を創り上げるため、視覚的インパクト性があり感動的な182日間となる世界最大の文化的集いとなるでしょう。(引用:Visit dubai)
エストニアとデジタルライフスタイル
エストニアは、デジタルビジネス環境へのアクセスを提供する政府発行のデジタルIDとステータスであるe-Residencyを提供した最初の国です。
e-Residencyを使用すると、デジタル起業家はどこからでも完全にオンラインでビジネスを管理ができ、世界的に有名なテクノロジー企業がエストニアで日々、創生されています。
20年以上前、エストニアは、一般の人々がインターネットやそれを使用するデバイスにアクセスできない状況で、デジタル社会インフラの構築を開始しました。
電子ソリューションと政府に投資する勇気を伴う革新的なアイデアと前向きな姿勢は、成果を上げています。
デジタルライフスタイルは、エストニア人の日常生活の一部です。
デジタル社会の基本は、州、地方自治体、企業、市民の間のコミュニケーションを可能な限り迅速かつ簡単に、時間とリソースの両方を節約し、官僚主義をほとんど必要としないという考えです。
エストニア人の96%がオンラインで税金を申告し、所要時間は平均して約3分です。
エストニアは、科学と研究、イノベーション、人々の賢さ、そしてデジタル世界の機会を最大限に活用して、新しいイノベーションをテストするためのフレンドリーなスペースを創りあげました。
エストニアは、人的資本・デジタル機能・およびビジネスのしやすさにおいて、一貫して世界のリーダーとしてランク付けされており、これにより、ソリューションとサービスをグローバルに調査、開発、提供できる競争環境が生まれます。
また、インターネットアクセスは人権であると宣言、デジタルデバイスを介して18分で新しい会社を作成可能、PISAテストによるとヨーロッパで最高の教育水準であると発表されています。
デジタルサービスは、政府を市民にとって身近で便利なものとし、市民がより快適な生活を送るのに役立ちます。
ITに関するエストニアの事実
世界で最もデジタル化された社会を体験しよう
エストニア・パビリオンは、ドバイ万博の中心部、Al Wasl Plaza(アルワスルプラザ)の近くのMobility District(モビリティディストリクト)にあります。
青に包まれたエストニアのパビリオンは、夜にはライトアップされて、一際目立つ存在です。
壁にネオン文字で書かれたメッセージが青く光ることにより、文字が強調されていますね。
訪問者は、エストニア・パビリオンの壁面スクリーンを見て、エストニアを辿りながら発見するための通り道を歩くことができます。
デジタル画面上には、AlphaBlues(アルファブルース)によるAIトレーニング済みExpoBot(エキスポボット)が表示され、エストニアに関するほとんどの質問に答えることができ、ExpoBotのチャットバージョンは、世界中のどの言語でもオンラインで利用できます。
エストニア・パビリオンの建築とインスタレーション
エストニア・パビリオンの明るい青を基調にした建築デザインは、エストニアのKOKO Architects(ココアーキテクト)とMOTOR agency(モーターエージェンシー)によって設計されました。
パビリオンの1階は、すべての訪問者に開放されており、青い光に満ちた宇宙のようなデザインが印象的です。
注目すべきは、天井からさまざまな高さでぶら下がっている約400個以上もの青いボールのインスタレーションです。
その青いボールが鏡の壁に際限なく反射し、無限の感覚を生み出し、エストニアの無限に拡張可能なデジタルサービスを象徴しています。
MindSpa by Syncutitionでリラックス体験
万博の喧騒から逃れるために、Silen OÜ(シレン)社が開発した世界初の「マインドスパ(Silen’s Mind Spa)」のリラクゼーションブースでリラックスすることができます。
MindSpaは、マインドフルネス分野のエキスパートであるSynctuition(シンクトゥイション)と共同で設計され、瞑想の専門家や神経内科医との相談を通じて、この居心地の良いポータブルなスペースでは、ほんの数分で心の明晰さを実現できます。
マインドスパは、昨年・Best of NeoCon Award 2021(ベストオブ・ネオコン2021)で、INNOVATION(イノベーション)賞を受賞しました。
創造性と生産性を高め、モチベーションを向上させるため、心を最適化する立体的な自然の音、バイノーラルビート、リラクゼーションテクニックのユニークな組み合わせにより、わずか25分で心をリフレッシュすることができます。
マインドスパのリラクゼーション
リラクゼーションとは、趣味にふけることではなく、心と体へのストレスの有害な影響を減らす重要なプロセスで、 リラックスしているとき、健康に影響を与える可能性のある日常のストレスに対処するためのより良い準備ができるのです。
これらのストレスを取り除き、気分を改善することで、より前向きな考えが現れ、より良い考えや人間関係を築き、文化を構築するためのより前向きな環境を築くことができます。
座ってリラックスし、ヘッドホンをつけて目を閉じれば、3Dサウンドが流れ、心と体を再調整できる穏やかな環境が待っています。 新しい世界に挑戦する準備をしてください。
(引用:Mindspa)
Taste of Estonia Caféで一休み
入り口から順路を進むと、Taste of Estonia Café(テイストオブエストニアカフェ)に到着します。
万博のこちらのカフェでは、訪問者をエストニアの自然への旅に連れて行き、新しくて馴染みのある味を紹介します。
エストニアは、純粋な食べ物と健康的な食材の宝庫だと知っていましたか?
季節のもの、地元の食材、新鮮さ、自然な味わいは、エストニアのキッチンの要です。
エストニアは世界の中でも空気がとても綺麗で知られており、ミネラル豊富な水の資源があり、農地の約18%は有機栽培です。
ETS NORD(イーティーエスノルド)と、タリンのCarmen Cafe(カルメンカフェ)も経営するCarmen Grupp(カルメングルップ)のCarmen Catering(カルメン・ケータリング)によって、Taste of Estonia Caféが運営されています。
カフェでは、毎日エストニアの黒パンが焼かれたり、魚の燻製を作られており、訪問者は国の伝統的なライ麦パンと地元で愛されているデザート等、本格的なエストニアの味を楽しむことができるのです。
パビリオンのパートナーであるETSNordによる革新的で持続可能な換気システムを導入し、洗練された空気洗浄技術により、キッチンの臭いや油分をすべて除去されています。
KOKO ArchitectsとMOTOR agencyは、パートナー企業が自社製品を「実際に」発表するため、展示会の一部であるシンプルな北欧のインテリアをデザインしました。
最高のエストニア料理を味わうカフェの家具は、ホスピタリティ家具を専門とし、高品質の木工品で評価されている経験豊富な会社であるStandard(スタンダード)社によって作成されました。
ダイニングスペースは、万博デザインの特徴的なパターンを取り入れたUKU – PureEarth(ウク・ピュアアース)による天然の粘土壁に沿って広がっています。
完全非接触AIバーテンダーロボット・Yanu
エストニアを拠点とするスタートアップ起業・Yanu OÜ(ヤヌ)は、2016年にAlan Adojaan(アラン・アドヤーン)氏によって設立されました。完全非接触でAIロボット・バーテンダーロボットは飲み物を提供し、支払いを処理し、顧客を識別して対応します。
高品質の飲料を扱うバルト海最大の企業の1つである1898年創業・Liviko(リヴィコ)エストニアの代表的なVana Tallinn(ヴァナタリン)等のリキュール等、さわやかな飲み物を提供しています。
人間と自由にコミュニケーションできるように作られ、個性と魂が感じられ、1人でバーに訪問していても、Yanuが冗談を言うことさえできるのです。
人間のバーテンダーよりも、速く販売することで効率的に機能し、顧客の好みにぴったり合った飲み物を提供できます。
ロボットを使用することは非常に効率的かつ正確で、運用コストが低く、 従業員の欠勤や労働税を気にする必要がなく、1時間あたり最大100杯の飲み物を提供し、24〜36秒ごとに1杯の飲み物を作ることができ、 バーで行列を解消したり、売り上げ向上に貢献できます。
注文方法や管理方法
飲み物は、モバイルアプリ、またはインタラクティブなタッチスクリーンを介して注文可能で、クレジットカードとモバイル決済に対応しており、一部の場所では暗号通貨による支払いを受け入れています。
Yanu一台でコンパクトな小さなバーが機能し、完全非接触でロボットアームから飲み物を受け取ることができるため、とても安心ができますね。
ロボットアームが飲み物を混ぜる姿は、まさに近未来の体現。
どの飲み物がオススメであるか、提案を受け取ることもでき、見ているだけで楽しいロボットです。
YANUは今後、ホテル、スタジアム、カジノでもこのテクノロジーを使用したいと考えており、 バーボットは黒(shadow black)・白(virgin white)・赤(royal red)の3色があり、使用後は折りたたむことができます。
メンテナンスは、クラウドベースの管理と監視されており、非常に便利で、ユニットは1回のロードで最大2,000の飲み物とカクテルをストックできるため、夜間に補充する必要はありません。
コロナ禍でバーのコンセプトは今や変わりつつあり、そのニーズにぴったりとマッチングしていますね。
近い将来、日本でもYanuをお目にかかれる日が来るのではないでしょうか。
Click&Growでどこでも手軽に植物を栽培
ドバイ万博のエストニア・パビリオンでは、エストニアのスタートアップ企業・Click&Growのスマートガーデンが盛大に展示されています。
青を基調とした近未来的なインスタレーションとのコラボレーションが美しく、スマートガーデンそのものが、アート作品のようですね。
ドバイでは、一部の食品を除いて、多くの生鮮青果のほとんどは周辺国や欧州、アメリカ等からの輸入に頼っている状態のため、Click&Growのスマートガーデンシリーズを使用して野菜栽培に興味を持つ人が多い模様です。
Click&Growについては、2022年1月4日の【ブログ記事】でご紹介しております。
インタビュー
エストニア人の観点から、今回のドバイ万博での展示のインタビューを行いました。
A氏「エストニアのパビリオンの主なテーマは、e-エストニア(デジタル国家と政府)です。 YANUはレディ・トゥ・ドリンクのロボットで、訪問者のためにさまざまな飲み物を作ります。
エストニアは、ドバイ万博で独立した建物を持っていますが、日本や他の国と比較すると、エストニアのパビリオンは小さくて控えめな印象がありました。
ドバイ万博はとても特別で、非常によく設計されていて、規模が大きくて、非常に高価な技術的ソリューションを持っていますね。
万博を数日間訪問し、合計約20のパビリオンを訪れました。
私のお気に入りのパビリオンは、フィンランド、スイス、スウェーデン、シンガポール、ノルウェーで、Terra(テラ)というサステナビリティ・パビリオンと、万博の中心にあるライトショーは最も印象的です。
日本のパビリオンは予約制で残念ながら訪問できませんでしたが、 常に行列ができていました。」
B氏「エストニアのパビリオンを訪れました。
かなり良い展示内容ですが、建物は小さめでシンプルなものでした。
最初に注目を集めたのは、浮かんでいるような青い球形のランプで、本当に素晴らしかったです。
Click&Growのスマートガーデンは本当にハイテクで、すでにドバイではかなり知られています。
最も印象的だったのは、彼らが限られたコンパクトなスペースで非常に技術的な雰囲気を作ることができたということでした。
それはとても居心地が良く、一言で言えば国の真の可能性を示していました。」
お二方とも、インタビューにご協力頂き有難うございました!
中東・アフリカ初のドバイ万博では、内装のインテリアや家具、インスタレーションなども近未来的で、コンパクトながらも独立した建物で展示を行っているエストニア・パビリオン。
デジタル社会にはじまり、食文化・スタートアップ起業について、楽しんで頂けましたでしょうか?
少しでも、万博を旅したような気分を味わって頂けましたら幸いです。
コロナ禍で海外への渡航が危ぶまれる中、非接触ロボットの展示(Yanu)など、時代のニーズに沿っていて興味深い内容だったのではないでしょうか。
世界中でエストニアのテクノロジーが浸透して、広がっていく感覚が感じられる素晴らしい展示だと思います。
2025年に大阪で開催される日本国際博覧会でも、どのような展示が見れるのか今から凄く楽しみですね。
ドバイ万博は、2022年3月31日まで開催されており、残りわずかですが、機会があれば、皆様もぜひ訪れてみて下さい。
エストニア・パビリオンに訪れた際には、ドバイ国際博覧会限定のスタンプを押すことをお忘れなく!
今回はライターのMayaがお送りしました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
<ドバイ万博> 情報
営業時間
月-日曜日: 10:00-22:00
住所
Expo Road. Dubai South, Jebel Ali. P.O. Box 2020. ,Dubai, Arab Emirates (Googleマップ)
ホームページ: Estonia Pavilion @EXPO2020ESTONIA
Instagram: @estoniaexpo2020