Tere!こんにちは。
皆様は、サウナはお好きですか?
エストニアは、約130万人の小国でありながら、スタートアップ・IT文化で優れていますが
北欧最先端のエストニアデザインや現代アート・美食まで楽しめる魅力的な国です。
南エストニアのサウナでは大自然の中で‘整う‘を体感し、
自然と共存する素晴らしさを感じ、ますますサウナ文化に興味を持ったライターのMayaです。
今回は、世界ユネスコ無形文化遺産に登録されているエストニアのサウナ文化についてお伝えいたします。
神秘的な本場サウナ文化に触れる
エストニアの人々の精神と最も結びつきがあるといわれている場所が「サウナ」です。
エストニア語ではSaun(サウン)、英語では皆様もご存じのとおりSauna(サウナ)とよばれ、
昔から魂をケアする場所、先祖と繋がりのある神聖な場所ともいわれてきました。
サウナに入った後は、体がすっきりとして綺麗になり、安心感を感じることがありますが、
決してそれだけではなく、魂も美しくなると信じられており、家族や友人とリラックスしてコミュニケーションをとれる大切な時間を共有できる場所なのです。
様々な形態のサウナが提供されており、公共サウナ・SPA(スパ)ホテルの高級感のあるサウナ、エストニアの人々が夏に時間を過ごすサマーハウス(夏の別荘)にあるサウナ、農場のサウナ、市内中心部のサウナ付きアパート等、サウナを外国人も体験できる機会は沢山あるといえるでしょう。
サウナのデザインも百人百様
エストニアの人々はDIYが得意で、日常的にリノベーションをする文化もあり、その腕前もプロが顔負けするレベルです。
家族で作ったという人も多く、首都の郊外や自然豊かで土地の広い田舎では、手作りで個性あふれるサウナが見られるでしょう。
機会がありましたら、エストニア各地のサウナ巡りをしてみてはいかがでしょうか?
サウナの必須アイテム・VIHT(ヴィフト)
Viht(ヴィフト)は、サウナの中で体を叩いて刺激したり、体を綺麗にするための枝の束です。
一般的には、自分で叩くのではなく、サウナに同席している他の人にやってもらいます。
このVihtというエストニア語が最初に記録されているのは13世紀(当時のスペルはwicht)で、英語ではwhisk(ウィスク)、ロシア語ではvenik(ヴェニク)・フィンランド語はvasta/vihta(ヴァスタ又はヴィフタ)として広く知られています。
体の血行の循環を改善し、筋肉痛を緩和するためにマッサージをするのと同じように、今でも重要視されています。
マッサージすることで、冬季の凍てついた湖に飛び込めるほど、十分に体を温めることができます。
温かさと冷たさのコントラストは、ストレス解消にとても効果があり、エストニアの人々は当たり前の習慣のように行っています。
Vihtは、サウナ中の空気を素晴らしい自然の香りで満たし、短時間にも更に体温を上昇させたり、部屋に暖かい空気を送るためにも使える必須アイテムです。
天と地が交わるTAEVASKOJAのサウナで整える
南エストニアのPõlva(プルヴァ)に位置する・天と地が交わる場所と呼ばれており、エストニアの中でも最も自然が豊かだとされる’Taevaskoja(タエヴァスコヤ)’のファームにある、手作りのサウナを体験させて頂きました。
まさに、森の中に佇み、静寂の中で、自分自身としっかりと向き合いながら、心の中の緊張が解けていくような感覚で、心身ともにリトリートすることができます。
世界無形文化遺産・南エストニアのスモークサウナ
2014年、南エストニアのVõromaa(ヴォルマー)地方の伝統的スモークサウナがユネスコ無形文化遺産に登録されました。
スモークサウナの伝統は、エストニアのVõro(ヴォル)地方のコミュニティの日常生活の重要な部分で、
南エストニアでは特に「サウナの習慣(Vihtの作成、サウナの構築と修理、サウナでの肉の燻製)」に関しての、豊富な伝統を持っています。
スモークサウナは、石で覆われたストーブで暖められた建物(部屋)であり、座ったり横になったりするための高い座席があり、煙突がなく、燃える薪の煙が部屋の中を循環します。
加熱された石に水をかけ、蒸気を含んだ熱い空気を作り出し、入浴者はVihtで体を刺激し、古い角質をこすり落とし、血行を促進します。
スモークサウナの伝統は主に家族の習慣が発祥だといわれており、通常は土曜日に行われていますが、お祭りや家族の行事等の前にも行われ、その主な目的は「心と体をリラックスさせること」。
家の中で年配の者がサウナを準備し、子供たちも成長の過程で自然にサウナについて学んでいきます。
冬至のサウナの儀式の後、冬が本格的に始まるとされ、その後クリスマスもやってきます。
いかがでしたでしょうか?
エストニアで1番サウナに入りたくなる時期は、やはり白い雪が舞うクリスマスシーズンではないでしょうか。
12月には、サウナでゆっくりと心と体を癒し、伝統的なクリスマス料理を召し上がったり、スパイスたっぷりの香り高いジンジャークッキーを焼き、北欧エストニアの冬をお楽しみください。
皆様も是非、エストニアに訪れたら、本場のサウナで体を整えてみてくださいね。
ライターのMayaがお送りいたしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。